✴︎Sélection Souk ✴︎
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〈la fête de l’été par “beau-père charouitte”
“ボペールシャルウィット”による夏の祝祭〉
ベルベル族が親しみを込めて“はぎれ親父”と名付けた裂き織りの敷物、ボシャルウィット。
パンデミックのころから定番化して以来、səmsəm ではすっかりお馴染みのホセインさんのボシャルウィットたちを、この夏の間だけ一挙にお預かりすることになりました。
ことの発端や責任の一端はわたしたちにもあるかも知れません。わたしたちが「買い付けに行くよ」と予告するたびに、たくさんのボシャルウィットを仕入れてくれていました。
そもそも商魂がか細いホセインさん、選ばれなかったボシャルウィットはまだあるのに、わたしたちが足を運ぶたびに新たに仕入れてくれるのです。
そうこうしている間に、この数年でボシャルウィットのストックが山のようになってしまいました。彼の店は、外国人観光客がなかなか到達しない山の中腹にあるのです。
いよいよ窮状を訴える本音を呟き始めたホセインさん。なんだ、もっとはやく言ってよ。良かれと思って買い続けてきたことが、実際には裏目に出てるなんて。
そんなホセインさんに「ごめんね」と「ありがとう」の感謝の気持ちを込めて、急遽ボシャルウィットをたくさんご覧いただく機会を創りました。普段の40%offにてご奉仕させていただきます。
「ボシャルウィット」の「ボ」はアラビア語で「父」のことですが、今回の感謝祭の実現に際して「ボペール(フランス語で義父の意味)」と題して、一時的な保護者になった心持ちを言葉遊びで表現しました♡
ご予約受付期間:
2025年7月2日(wed)ころ ~ 7月28日(mon)
お届け予定:
8月初旬〜中旬以降
なお、5枚以上お選びくださった場合は国内送料フリーで承ります。合計金額に便宜的に配送料が加算されますが、こちらの方で後日に修正させていただきますのでご安心ください。
その際には必ず忘れずに、お支払い方法の選択時に「その他」をお選びください。追って、お支払いリンクをご送付申し上げます。カード、paypal、お振込(ゆうちょ銀行またはPayPay銀行)からお選びいただけます。お支払い後の送料ご返金はご対応しておりませんので、どうかご注意くださいませ。
ただし、一旦お選びいただいたボシャルウィットの後日のキャンセルや変更はお受けできませんので、ぜひ心を決めてからご予約くださいね。
みなさまのご協力、何卒よろしくお願いいたします♡
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マラケシュの街に外国人ツーリストたちの姿が戻るまでの、期間限定プロジェクト。
当初はこのような目的で「SOUVENIRS〈スーヴニール〉=おみやげ」と題してスタートした企画。
もともとパンデミック以前から長い付き合いだったじゅうたん業者のホセインさんとは、今では家族ぐるみでのお付き合い。
観光客が戻って久しいマラケシュですが、市街地から1時間半も郊外に行った山の上の彼のお店までは客足はなかなか到達しません。
彼らの暮らしにほんの少しでも貢献したい。何よりも、サイズと言い、色柄と言い、ここのボシャルウィットが一番好き!
そんな純粋な思いで通っています♡
<ボシャルウィット boucharouit بوشرويط とは>
「ぼろをまとった親爺さん」を意味するボシャルウィットは、家庭内で使うために古くからベルベル族の村々で作られてきたモロッコの敷き物。近年、フランスの一流メゾンが目をつけたことから世界中で一世を風靡したボシャルウィットは、モードの波が押し寄せるまでは純粋な調度品のひとつでした。
最低限の生活用品さえもが不足がちな日常の中で、使い古した衣類を工面して織り上げるささやかな生活美。
ラリラからご案内するのは、日本のご家庭でも使いやすい小ぶりのサイズ。
玄関マットやベッド・サイドに。あるいはモロッコのタクシー・ドライバーたちのように、ソファや椅子の背もたれから座面にかけて使うのにも良さそうです。
《ホセインさんとベルベル村の女性たちによるボシャルウィット》
マラケシュの街から観光客が消えて1年以上が過ぎました(2021年時点での内容)。
そんな中、この1年でめざましい変化を感じるのはスークの業者たちのSNS活用術。
現代のテクノロジーと持ち前の語学能力と外交力?を駆使して連日のように外国に向けて発信し、どうにかこの難を凌いでいるようです。
スークでも世代交代が進んで、ミレニアル世代が引率するような時代になって久しい今日だからこそ実現していることだなとしみじみ。
頼りがいある後継やスタッフがいるお店にとっては、まさに不幸中の幸いだと思います。
一方で問題になってくるのが、逆にインターネットの知識や手段を持たない人たち、持ちようにも持てない人たちだけで営んでいるお店です。まさに情報格差を感じざるを得ません。
今回、そんな“取り残されつつある”お店のひとつから、ボシャルウィットを買わせていただくことになりました。
ベルベルの村でたった一人でじゅうたん屋を営むホセインおじさん。簡素で見逃しそうなほど小さいお店ながらも、その人柄のおかげで今ではすっかり家族ぐるみの付き合いになりました(2024年に加筆)。
わたしたちとともに旅しましょう。
アラビア語で「旅」を意味する「Rihla رحلة」にフランス語の冠詞「la」を付けて、フランス語風に「h」の音を欠落させて読ませた「ラリラ」。
モロッコ国内旅行や世界旅行からのインスピレーションによる、それぞれ日仏出身の男女ふたりによるユニットです。
マラケシュのスークや世界のマーケットやマルシェで掘り当てた、煌めく宝もの。旅先で出会った人々と、彼ら彼女らによるハートが踊る手仕事たち。
はたまた異国をめぐる旅の中で出会った素材を持ち帰り、モロッコの伝統技術で形にする。
エトセトラ、エトセトラ。
心の旅、知性の旅、味覚の旅、意識下への旅。旅をして生きる、旅の中で生きる。
「人生」という名の旅を心から愉しみ味わうためのエッセンスを、物や人を通してみなさまとシェアしてまいります。
〔Sélection Souk〕ボシャルウィットS109
縦:約106cm
横:約51cm